物理に恋して
「う、そ」
「美月?」
崩れるように下を向いたわたしの向こうで、先生の声が聞こえる。
堪えようとするほど眼頭に熱がこもって。
視界がぼやける。
「美月、」
「せ、せんせいに、」
我慢できずに、泣いてしまう。
「せんせいに、こういうの、もらえるとおも、ってなくて、、っ」
おかしいくらいに涙があふれて、喉の奥から声にならない、言葉があふれる。
「..美月」
先生が名前を、言ってくれてる。