物理に恋して
朝からちょっとだるくて。
熱っぽいかも、とか言っていたら、朝食後、菜摘が保健の先生をつかまえてきてくれた。
「ごめん、ありがと」
「ううん、美月、朝ごはん全然食べないしさ、昨日も早く寝ちゃうし?」
「あ、ごめん!そうだ恋バナ..」
「冗談だよ、全然いいから、わたしも何気に疲れてたし。」
今日も夜はあるしね、と笑ってくれる。
クールだけど優しい菜摘。
「ていうか、美月、まさかその格好で委員長のとこ行ったの?」
いきなり目を見開いた菜摘の視線の先には、
ベッドの上に畳んでおいたホットパンツ。
家でいつも着てるもこもこのルームウェア。
「あ、うん、お風呂入って暑かったし」
「それは怒られるよ」
「え? これ?」
「それは熱も出るよ」
あきれたように言う菜摘に
「..うん」
としか言えなくて。
そっかこれがよくなかったのか、と考えていると、菜摘が苦笑する。