物理に恋して
ふいにお昼の時を思い出す。

「あれ? それ保健の先生言ってたかも。ガラスに突っ込んだ?とかって」

「マジで?それじゃん!」

「確かに保健の先生、途中で来てた! ていうか、その間、美月はどうしてたの?」

「お昼は一緒にお弁当食べたけど、基本この部屋にいたし。あと他に待機の先生いたから。」

「え?他って誰?」

菜摘がわたしの髪を今度は三つ編みしながら言う。


「あの、有馬先生」

「え?じゃこのプリン、て?」

目の前のプリンをとんがった顎で示しながら、聞いてくる。


「うん」

「..うそ!全然ぽくない!有馬がプリンくれるなんて、ちょー意外すぎる。」

菜摘がベッドに倒れこんで騒ぐから、優希ちゃんも驚きながら笑ってる。


「美月、よかったね。」

「うん」

優希ちゃんに優しく言われて、思わず頷く。
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