物理に恋して
高鳴るハート
「おまえ、それどうしたの?」
見上げると、机に向かっていたはずの先生がこちらを向いていた。
「え?」
「そのノート。」
先生はいつもの無表情で、いや、いつもより無表情で、腕を組んだままそっけなくノートを顎で示した。
─や、やっぱり不機嫌?
「あ、この前公欠しちゃったから、ノート写さなきゃと思って… い、…佐々木くん?が貸してくれた。」
委員長の名前を思い出せてほっとする。
と、同時に蘇る一言。
“うん、好きだから”
“有馬が?”
…ひゃ─────!!
わたしってば、大胆発言…
いや、“物理が”って意味だから、うん。
うん。
見上げると、机に向かっていたはずの先生がこちらを向いていた。
「え?」
「そのノート。」
先生はいつもの無表情で、いや、いつもより無表情で、腕を組んだままそっけなくノートを顎で示した。
─や、やっぱり不機嫌?
「あ、この前公欠しちゃったから、ノート写さなきゃと思って… い、…佐々木くん?が貸してくれた。」
委員長の名前を思い出せてほっとする。
と、同時に蘇る一言。
“うん、好きだから”
“有馬が?”
…ひゃ─────!!
わたしってば、大胆発言…
いや、“物理が”って意味だから、うん。
うん。