物理に恋して
廊下を通って突きあたり。



開かれたドアの向こうに先生がいた。



暗いまま雨戸を開けると、月明かりや外の灯りが差し込んで明るく感じた。



「花火、やるよ」



先生のそばまで近づくと、そこはコンクリートでできたバルコニー。



「先生… ここで花火やって大丈夫なの?」



「…バケツ持ってくる」



先生はそう言うとどこかに消えた。
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