きみと過ごした最後の日を、ぼくは覚えていますか。
そこは俺だけの居場所だったのに、彼女が現れた。
名前も知らない彼女は、俺がどれだけ冷たい対応をしても、この場を動く様子がない。
「あ、でも私寒いのも嫌いだなぁ...。毎年妹が、インフルエンザにかかるの。いっつも私、移されるんだー。」
「へぇ。」
「だから私、冬の方が嫌いかもしれない。裕介くんは?」
この会話に、意味はあるのだろうか。
「...嫌いじゃない。」
「何それ?好きでもないってこと?」
なんて考えてしまっているあたり、俺は誰かと接することに、億劫になっているのだろうか。