きみと過ごした最後の日を、ぼくは覚えていますか。
「何でもいいだろ。...ていうか、あんた誰。なんで俺の名前知ってるの。」
会話に、痺れを切らしたのは俺だった。
「私?」
「あんた以外に誰もいないだろ。」
「あ、それもそっか。」
彼女は一度周りを見渡してから、『なるほど』と言うように頷く。
「私、ひまり。」
「名前なんてどうでもいい。」
「へ?」
「なんで俺に構うの?」
『俺の知り合い?』
その言葉を口に出すのは少し怖くて、飲み込んだ。
彼女...ひまりは「うーん...」と首を傾げ、悩み始めた。