きみと過ごした最後の日を、ぼくは覚えていますか。



「俺も、そんな感じ。」


それは、自然と口から出ていた。


「そっか。じゃあ、一緒だね。」


ひまりはそう言って、俺の隣に寝転がる。


太陽の当たらない日陰。

セミの鳴く声と、川の流れる音。

あと、ひまりの髪から香るシャンプーのいい香り。


「誰かと寝るなんて、二年ぶり。」


二年...。


「そうだな、俺もだ。」


なぜか、この場が愛おしかった。



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