許されざる恋〜あの頃キミが大好きでした〜
その機会は意外とあっさり訪れた

それはある大きなイベントに何店舗かの代表が集められ、合同でフラワーアレンジメントをして欲しいとの話だった

そこで俺は『緋村駿』という男にあった
彼の実家も花屋で、この仕事を始めたきっかけが幼馴染みだと言うのだ

「幼馴染みとか憧れちゃまいます」
「あいつはとても綺麗な人でね。と言っても男なんだけど」

綺麗な男の人
まるであの人みたい

「子供の頃はお互い本気で結婚出来るって信じててさ」
「まさかの初恋ですか?」
「まさか。だって男だよ?」
「ですよね〜?」

僕の初恋は男ですけど?
やっぱりこの人も…偏見とかあるのかな

「写真観る?」
「観たいです」

ウソ...
あの人だ⁉︎

「まだ18の時の写真だけど、今とさほどかわらないよ」

これは運命としか思えない
なんて乙女な事思ってしまった

「でも、あいつの初恋は多分俺だと思う」
「え...?」
「本人に直接聞いた訳じゃないけど、昔見ちゃったんだよ」
「見たって何を?」
「俺をおかずに1人でしてる…ところ?」

マジですか...
聞いてはいけない事をきいてしまった
てか、この人も何普通に幼馴染みの秘密バラしちゃってるんですか⁉︎

大人って怖い
なんて俺もいい歳した大人ですが、返す言葉に困って黙ってしまった
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