許されざる恋〜あの頃キミが大好きでした〜
「疲れた…」

終バスギリギリで帰って来た僕は、なんとか家までたどり着いた

「歩さん。おかえり」

えっ。なんでなんで
江くんの幻覚が見える

「なんで?」
「電話の様子おかしかったから。気になって来ちゃった」

マジですか。嬉しい…

「江くん…」

僕は迷わず抱きついた

「歩さん?大丈夫?」

僕は無言で頷くと、優しく頭をなでてくれた

「ごめん。とりあえず中にどうぞ」
「今日は帰ります。顔見に来ただけだから」
「やだっ」

あぁ。もぉ。完全乙女モードだよ
クールなキャラで通してたのに、自分でもビックリだ

僕は小鳥遊さんを離さなかった

「お願い。ちょっとだけでいいから…」

僕は半ば強引に小鳥遊さんを部屋に入れた

「江くん」
「大丈夫。ここにいるよ?」

僕は部屋に入るなり、また小鳥遊さんを抱きしめた

スキ…江くんがスキ

小鳥遊さんは頭に優しくキスをしてくれた

なんか泣きそうで。愛おしくて。離したくなかった

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