風と今を抱きしめて……
「理屈ではそうかもしれないけど、気持ちはそうとは限らないわよ」
「若い方がいいに決まっているでしょ。だいたい、ロスでもチャラチャラしていたみたいだし! どっちにしても私には関係のない事だわ」
「真矢は支店長の何処が嫌なのよ?」
ユウは、つまみのチーズを冷蔵庫から出しながら言った。
「浮気しそうじゃん……」
真矢は小な声でつぶやいた。
「結局モテル男って事、認めている訳よね」
ユウがやっぱりというような顔をしている。
「…………」
真矢は、言い返す事が出来ず、黙ってしまった。
「ねえ真矢…… あなたが男の人に恐怖や不信感を持っているのは十分解っているつもりよ。そんなに簡単に信用出来ないのも仕方ないと思う。でもね、そんなに悪い男ばかりじゃないわよ。胸に手を当てて、相手の事よく見てみなさいよ。本当に信用できない? 信じる事も大事だと思うな…… 陸の為にも……」
「ユウ…… 陸の事思うと余計に男が怖い……」
真矢は唇を噛んだ。
「ごめん真矢、嫌な事思い出しちゃったね…… 大丈夫だから……」
「うん。ユウが居てくれるから大丈夫よね…… ユウってなんかお母さんみたいだね」
「そう?」
ユウは、少し切なそうな顔で外を見た。
真矢は、気持ちを切り替えそうと握った手に力を入れた。
「べつにもうどうでもいいわよ。なんか社長令嬢の研修なんてやりにくそう……」
真矢は夕方、梨花に睨まれた事を思いだしため息をついた。
「若い方がいいに決まっているでしょ。だいたい、ロスでもチャラチャラしていたみたいだし! どっちにしても私には関係のない事だわ」
「真矢は支店長の何処が嫌なのよ?」
ユウは、つまみのチーズを冷蔵庫から出しながら言った。
「浮気しそうじゃん……」
真矢は小な声でつぶやいた。
「結局モテル男って事、認めている訳よね」
ユウがやっぱりというような顔をしている。
「…………」
真矢は、言い返す事が出来ず、黙ってしまった。
「ねえ真矢…… あなたが男の人に恐怖や不信感を持っているのは十分解っているつもりよ。そんなに簡単に信用出来ないのも仕方ないと思う。でもね、そんなに悪い男ばかりじゃないわよ。胸に手を当てて、相手の事よく見てみなさいよ。本当に信用できない? 信じる事も大事だと思うな…… 陸の為にも……」
「ユウ…… 陸の事思うと余計に男が怖い……」
真矢は唇を噛んだ。
「ごめん真矢、嫌な事思い出しちゃったね…… 大丈夫だから……」
「うん。ユウが居てくれるから大丈夫よね…… ユウってなんかお母さんみたいだね」
「そう?」
ユウは、少し切なそうな顔で外を見た。
真矢は、気持ちを切り替えそうと握った手に力を入れた。
「べつにもうどうでもいいわよ。なんか社長令嬢の研修なんてやりにくそう……」
真矢は夕方、梨花に睨まれた事を思いだしため息をついた。