俺様御曹司に飼われました
「ねぇ、連絡先教えてよ」



気がついたらそう言ってた。



「あんた何言ってるの!?」



母さんが驚くのも無理はない。
こんな初対面、しかも初めてきた場所でナンパみたいなことをしだすんだから。



「もっと知りたいと思ったんだよ」


「えっと……」



目の前の女の子は俺と母さんのやり取りにあたふたしてる。



「ごめん、連絡先だめ?」


「彼氏いるのでごめんなさい!」



ペコっと頭を下げて、そのまま走って校門をくぐり抜けた。



「振られてるー!」


「うるせー」



可愛いと思ったんだ。
俺の周りにはいないタイプで絶対に近づきたいって思った。



「母さん、俺この高校に入りたい」


「はい!?あんた自分の高校あるでしょ!?」


「編入させて」



俺の言葉にはぁーっとため息をつく。



「いい?あたしたちはまだ夏休みだけど、北海道はもう夏休み終わってるのよ?」


「それがどうしたよ。別に途中からでも編入できんだろ」



俺の言葉に再びため息をつく。

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