俺様御曹司に飼われました
「我が社の成長を閉ざすものは全部排除する」


「……んだよ、それ」


「それが嫌なら、離れろ」


「……っ」



うちの会社の権力があれば、心海の両親の仕事なんてすぐになくせる。
でも、ただの子供の恋愛だけで普通そこまでするか?



「よく考えとけ」



親父が家の中に入っていく。



「あら、あなた来たの!?」



家の中から、母さんのそんな声が聞こえてる。

よく考えろったって……。
どうすればいんだよ。

心海のことを手に入れたい。
でも、心海のことは守りたい。

なんだかんだいって俺は、まだ親父に育ててもってる18のガキなんだ。

心海と知り合って、2週間が経ってた。
全然付き合えてなんかないけど、心海とは毎日一緒にいるって付きまとってる感じだけど。

それでも、嫌な顔をされなくなったからまだ頑張ろうって思ってたとこだったのに。



「くそっ……」



初めて自分から手に入れたいと強く思った相手だったのに。

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