俺様御曹司に飼われました
「俺んち……てかばーちゃんちだけど、来てよ」


「え、あっ……うん」



すこし顔をまた赤くしながら頷く。



「ちょうど誰もいないから」


「うっ……!」



心海の顔を覗けば、凄まじい勢いで変化してく表情に笑いがこみ上げる。



「ふはっ!お前、ほんと最高」


「え!?なにが!?」


「なんかもう全部」



心海といると嫌なこともすべてがどうでもよくなる。

俺にはどうすることもできない未来とか、心海といればどうにかなるような気さえしてくる。

現実は、どうにもならない未来なんだけど。



「音哉に言わないと……」


「まぁ、おいおいでいいじゃん」


「意外。すぐにでも別れろとか言いそうなのに」


「まぁ、な」



本当なら、すぐにでも別れを告げてほしい。
でも、俺はもういなくなるから。

だから、その後心海を支えてくれる存在が必要だから。

それが俺じゃないのが残念だけど。

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