俺様御曹司に飼われました
「進藤からいろいろ聞いてたんだが、最初は気づいてはいなかったみたいだ」


「……そうですか」


「あとから知ったようだな。同じ女に2度も惚れるなんて相当だから条件をクリアしてくれさえすればもう何も言わないって言ってた」


「……親父」



親父が教授に言ってた言葉に胸が熱くなった。



「お前だってはやく会いたいんだろ?」


「はい、なんとしてもあっちの卒業式までには帰りたいです」


「なんで卒業式にこだわるんだ?」



卒業式にこだわる理由。
それはただひとつ。



「誕生日なんですよ。彼女の」


「はー、なるほど。なかなかロマンチストなんだな」



俺の頭をワシャワシャと撫でる。



「やめてくださいって!」



ロマンチストという言葉も頭を撫でられたこももすべてが恥ずかしい。



「この学校のお前のファンたちが知ったらまた惚れ直すかもな。一途な王子最高とか言って」



完全に楽しんでる教授。

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