俺様御曹司に飼われました
「絶対に言わないでくださいね!」


「わかってるよ」



親父の本当の気持ちを知れてよかった。
だからこそ、中途半端じゃだめだ。

親父にきちんと認めてもらうために。
俺は頑張ってる。


「合格発表は3/2だよな」


「はい。3/3が卒業式なんで、結果出たらすぐ帰れるように飛行機はとってあります」



「準備周到だな」


「当たり前っすよ。絶対に帰りますから」



俺の決意はただものじゃない。
そして、ココ最近の集中力も半端じゃなかった。

すべては、心海といるために必要なこと。
そのための時間なら惜しまず使いたい。
そして、開けた未来の先には心海がいるんだ。

出会った、あの高校2年生のときから笑顔だけはまったく変わってない。

俺はまた、そこに目掛けて走っていく。

いつか、俺のことを思い出したらもしかしたら嫌われるかもしれない。

もしかしたら恨まれてるのかもしれない。

それでもいい。
そしたらまた俺の方を向かせるから。
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