俺様御曹司に飼われました
「……なんだよ」



びっくりして、悪魔の顔をじーっも見てるあてしに照れくさそうに反応する。



「や、びっくりして……」


「なにが?」


「怒られるのかなーと……」



あたしの言葉にプッと吹き出す。



「あのなー、これでも俺、あの会社の社長の息子な」


「はぁ」


「自分の親父の会社で、そんなふうに頑張ってくれてる奴がいるのは嬉しいよ」



ニコッと笑う彼の顔はいままでのどの顔をよりも素敵で不覚にも胸がときめいた。



「将来は、社長……ですか?」


「まぁ、多分?俺、一人息子だしね。お前は社長夫人だな」


「なっ……!気が早すぎます!」



だいたい昨日出会ったばっかだっちゅーの!
結婚とか早いし!
付き合うのも早いし!

でも、どこか嬉しく思ってしまっている自分に戸惑うばかり。



「仕方ねー、俺の行きつけに行こう」


「仕方ない?」


「すぐ出てくっからよ」



なんか鼻歌なんか歌っちゃって、ご機嫌にハンドルをまわす。

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