俺様御曹司に飼われました
「う、うん……」


「って言っても不安だよな。高校ん時も今回も俺たちの仲を引き裂こうとしたのは親父だもんな」


「……っ」



あの頃のあたしは社長に会ってはいないけど、暁にあの言葉を言わせて離れさせたのは他でもない社長で。

あの時、暁に言われた言葉を思い出すともう違うって分かってるのに未だに胸が痛む。

たった2週間くらいだったけど、毎日暁はあたしを追いかけてきてて最初は構わないつもりだったのにいつの間にか楽しみになってた。

だから、暁があたしから離れていくことがショックで仕方なかった。



「もし、また親父が反対するようなことがあれば俺は会社なんて捨ててもいいから」


「……え?」


「会社なんて他にいくらでもある。資格活かせばどこだって就職できる」


「うん……」



暁は勉強もできるし、小さい頃から経営学を社長のそばで学んできてるからたしかに就職に苦労はしないだろう。

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