俺様御曹司に飼われました
「俺」



ついたのは、とある豪邸の門の前。
インターホンに向かっても偉そうな口ぶりの暁。



「ここって……」


「実家」


「……豪邸すぎだし」



さすがは日本一の企業。
見たこともないぐらいの広い敷地の中に、これまた見たこともないぐらい広い家。

あたしの家の何個分あるのだろうかと考えてしまう。



「そうか?」



暁にとってはこらが普通のようで首を傾げてる。



「暁さん!おかえりなさい」



なかから、家政婦さんだろうか。
フリルのついたエプロンをつけた女性が出てくる。



「ヨシエさんが出てきたんだ。家政婦に出させればいいのに」



暁の口ぶりから、この女性は家政婦ではないことがわかる。



「久しぶりに帰ってきたんですもの……家政婦ではなく私が出ますわ」


「ふーん。母親ぶってんのね」



ふっと笑って、1歩門の中へと入る。

この女性は、社長の後妻だろうか。
暁はこの人にあまりいい感情を持ってないみたい。

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