俺様御曹司に飼われました
「茅ヶ崎、お昼行くぞ」


「え?御堂さんと?」



普段誘われることのない、御堂さんから声をかけられて首をかしげてしまう。



「俺じゃ不満かな?」


「め、めっそうもございません!」



ふと思えば、御堂さんもかなりのイケメン。
御堂さんは悪魔のお世話係をやっていたらしいからイケメンな執事だったのかな。なんて思ってしまう。



「茅ヶ崎さん、王子といい御堂さんといなんけすごいね」


「なんであの子なのかな?」


「色気じかけー?」



なんて心無い声が聞こえるのも知ってる。

悪魔が迎えにくるたびにこの手のことは言われてる。

あたしは悪魔って思ってるけど、この会社の人たちにとっては王子だ。



「気にすんなよ」



御堂さんがあたしの肩をポンと叩く。



「慣れました」


「暁はああいう性格で隠すとかできないから苦労するとは思うけど」



御堂さんが悪魔のことを話す時の表情は仕事してる時とは全然違って。

小さい頃から悪魔のことを知ってるからなんだろうな。

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