俺様御曹司に飼われました
「酔っぱらっちゃったなー」



階段を降り切ると、あからさまに悪魔の腕に絡みつくさっきの女性の姿。



「ははっ。大丈夫ですか?はい」



なんて、あたしには言ったことのないようの紳士っぽい猫かぶりで彼女にてを差し伸べる。



「……っ」



当然ながら、悪魔の手を取る女性。

なによ、スマートにエスコートなんかしちゃって。

あたしといる時より、彼氏っぽい悪魔にモヤモヤが溜まっていく。



「ねぇ、どこいく?」


「んー?どこ行きたいっすか?飲み直します?」


「えー、あたしは2人きりになれるところがいいな」



語尾にハートでもつきそうな甘い声で、悪魔にくっついてる。



「2人きりかぁ……じゃあタクシーでも乗りましょうか」



店の前に停まってるタクシーの窓をコンコンと叩く。



「ふふ。嬉しいなぁー」



未だ甘い声の彼女が先にタクシーに乗り込む。



「楽しみですね」



ニッコリと優しく笑って、悪魔も彼女に続いて乗り込む。

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