俺様御曹司に飼われました
「お前どういうつもりだよ……」


「んー?なんとなく?」


「あいつ怒るぞ……」


「あの人もいってたじゃん」



自分だっていったんだから、あたしにだってその権利はある。
まぁ、悪魔のことだから自分はよくてもあたしはダメなのだろうけど。



「知らねーぞ」



はぁっとため息をつく。



「なんとかなるよ」



わかったんだ。
悪魔は好きって言ってくれないけど、それなりに大事にはしてくれてるってこと。

でも、あたしだって意地がある。
あたしばかりあんな思いするなんて不公平だ。

だから朱莉から合コンの話を聞いた瞬間、これだ!って思ったの。


……だけど。



「我が社の御曹司もいるんだよ!この前の友達はゲットできなかったみたいだし、一体どんな子がタイプなんだろーなー」


「……え?」



朱莉の口から出てきた〝御曹司〟という単語に冷や汗が出そうになる。

横で音哉は〝ほら見ろ〟と言いたげな顔をしている。

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