俺様御曹司に飼われました
「隣にきたらほかの男の子と話せないでしょ」



本当は、そんなのいらないくせに。
本当は、話せるのは悪魔だけでいいくせに。



「ほかの男なんて見んなよ」



こそっと耳打ちをしてくるから、悪魔がいる方の耳が熱い。



「合コンにきたんだから……やっぱり席替えとか……ね」


「俺がいれば充分だろ」



素直になれないあたしと
あたしへ甘い言葉をたくさん述べてくる横の男。
好きなのは、その高校生のときの元カノのくせに。

さっきの人のおかげで、わかった。
あの写真は元カノなんだってこと。



「元カノ……あたしに似てんだね」


「は……?」


「さっきあの人言ってた……」



悪魔がいままでどんな恋愛をしてきたなんて、聞いたことがなかった。

でも、きっと悪魔はその人のことが好きだ。



「まぁ……な……似てるって言うか……やめよ、この話」



あたしの頭をぽんっと叩く。

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