俺様御曹司に飼われました
「あいつ、好きなこの前で猫は被らない男だから」


「え?」


「本性……出してるってことは、心海ちゃんのことあいつ好きだよ」



この前、悪魔自身にもいわれた。
本性出すのは信頼してる人の前だけだって。

ねぇ、同じ顔の高校時代の元カノにも見せてた?
あたしだけがいいって思うのはワガママなのかな。



「てかさ、心海ちゃんって名字何ていうの?」


「え……?茅ヶ崎ですけど?」



なんで名字を聞かれたのかわからなくて、首を傾げる。



「茅ヶ崎さんか……なるほどね」


「……?それがな「そろそろ行くぞ」



泰治さんに聞き返そうとしたら、いつものように遮られる言葉。



「余計な事言ってんじゃねーよ」



泰治さんに小さくて低い声ではなして、あたしの腕を掴んで立ち上がらせる。



「まって、合コン……」



こんなんじゃ、他の子たちに怪しまれちゃう。



「俺、やっぱり元カノに似てるこの子がいいからお先にー」



ニッコリとみんなの方を見る。



「心海、やったじゃん!」



朱莉は嬉しそうにニコニコしてる。
そんないいことなんかじゃない。

この後のことは嫌な予感しかしない。

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