HANA~さよなら、大好きだった人~
「いつも、すぐ隣にイケメンな俺がいるのに惚れないって、眼科いけ」


「ごめん、今の発言で戒がドブスに見えてきた」


「なっ!!てめぇ」


「花ーーーーーっ!!!!」


「「え?」」


ガバッ


「うわぁっ」


突然、後ろから誰かに抱き着かれた。


「おはよう、花!」


この声…


「もう、普通に挨拶できないの?美玖(みく)」


振り返ると、そこにはツインテールが似合う、可愛らしい女子生徒、有栖川美玖(ありすがわ)の姿があった。


美玖は高校に入ってからの私の親友でもあり、生徒会の会計。


いつも笑ってて男子からの人気もかなりある。


けど、美玖のお姉さんも吸血鬼に襲われ亡くなっていて、吸血鬼を恨んでいる…


「えへへ、だって花ちゃんのこと見つけるとうれしくてつい」


「もう…」


「…」


「あ、戒くんいたんだ」


「…先行ってる」


「あ、うん」


戒はそういい私たちより前に歩いて行った。
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