HANA~さよなら、大好きだった人~
イラ…


「隼人君」


「ん?何?」


「さっき、二手に別れてポスターはるって言ってたよね」


「うん、まぁ…」


「私、戒と張り行くね」


「は?」


「あ、うん、いいよ」


よし


「ほら、これ持っていくよ」


「は?ちょっ」


私は戒にポスターの入っている段ボールを持たせ、一階へと向かった。


「あーあ、言っちゃいましたね」


「…戒に何を言ったんだい?有栖川美玖」


「え?なんのことです?」


「…まぁ、大体は予想できるけどね」


「はは、さすがお兄ちゃんですねぇ」


「…」


「…会長」


「…何」


「…私は、ヴァンパイ…吸血鬼を殺しますよ」


「…」


「例え…親友でも…」


「…」


「会長は、殺せますか?」


「…あぁ、殺すよ。友達だろうが〝家族〟だろうが…吸血鬼は一人残さず…」


「そうですか。それが聞けて良かったです。っさ、これ、張りに行きましょう」


「あぁ…」
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