HANA~さよなら、大好きだった人~
「隼人君にとって私は妹みたいなものだし…それに…隼人君モテるから、多分、他の子と約束しちゃってるかもだし…」


「…それでいいのか?」


「…」


「お前さ、もし隼人がほかの女と付き合ったらどう思うんだよ」


隼人君が…他の子と…


「いやだ…けど…」


「なら、取られる前に取れよ」


「でも…」


「そーやって自分の想いに逃げてると後悔するぞ」


「…」


「俺だったら…自分の気持ちだけには正直に生きるぞ」


「…」


「…はぁ…わり、こんなこと今聞くことじゃねぇよな。ほら、貼るぞ」


「…うん」


私は戒とともにポスターを張り始めた。


『俺だったら…自分の気持ちだけには正直に生きるぞ』


自分の気持ちに…正直に…


「私、戒が羨ましい」
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