好きやねん(押さえられへん思い)
ピューン シャー
顔の横に通るチョークで、頬は、チョークで汚されしもうてん。
イラっとした表情でいとると
「国生、何してるの。
早く座りなさい」
太い先生の声が聞こえてきてん。
チョーク投げてくる時も言ってる時も見えてるんかって思うようになぁ。
黒板に向かって書いとる先生を見ながら
座ってんけど
「嘘、信じられない」
「何でなのよ」
小声で喋っとる微かに聞こえる声。
俺の事じゃないと思いながら教科書を開いてん。
隣の奴からレポート用紙を折り曲げた手紙がまわってきてん。
誰からか、分からへんがなぁ。