好きやねん(押さえられへん思い)


俺は、たったったったたたたと走って走って、あいつの腕を掴んでん。

「なぁ、直美、何で、拗ねてるんや。
俺ときららさんが、キスしたんが嫌だったとか。
そんな筈はねぇよな。
直美と俺は、幼なじみだって、刑事はんに直美、断言しとたしなぁ。
一瞬な、俺、直美がきららさんとキスをしたん怒ってるように感じてん。
ちゃうよなぁ。
俺、アホやから勝手に自惚れた事、思ってすまん」

俺は、振り向こうとしとるあいつに言ってん。

あいつが怒ってるんが何か、分からへん。

分かろうとしてへんのか。

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