好きやねん(押さえられへん思い)
分からぬフリ


「サンキュー。
隼人も何か注文するんか」

小銭を受け取りながら、聞いてん。

平然とよそってるつもりやねんけど動揺を隠せねぇ。

隼人の言葉に触れねぇようにしてるねん。

「はははっはは、永遠、凄く面白いよな。
動揺してるのに隠そうとしてるからな。
あ、いけねぇ。
あ、買うで、それより、永遠、早く支払いしないと列が凄く並んでるで」

隼人の奴は、冷静な目で全体を観察してるように感じるねん。

俺をほぐすように豪快に笑ったように感じる笑いやねん。

俺は、隼人の後ろを見ると10人ぐらい居るんじゃねぇか。

列になって、綺麗とは言えんが、並んどる。


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