好きやねん(押さえられへん思い)


竜神の傍に行くなぁって言われへん。


現実から逃げて俺って。



「隼人、サンキュー。
聞かないでくれよ」




俺は、電話を切ってん。


あいつが竜神と付き合ったのか。


そう思う気持ちが『嘘や』と叫びたいねん。




そんな場所なんてあらへんの知ってるねんけどな。


言いたくなる気持ちがあるねん。



もぬけの殻になって俺は、冷たい寒空の下で。



呆然と切った電話を握りしめてたんや。



「永遠君、ねぇ、永遠なんでしょう」




ってあいつの声とは違いすぎてる明るくはつらつした女の声。



振りかえらへんし聞こえてへん。





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