好きやねん(押さえられへん思い)



俺は、入ったら冷てぃ雰囲気が漂っとる取り調べ室。

この雰囲気に耐えられへんし、疑われとるんが目に浮かぶねん。


「永遠君、座って話さないか。
緊張してるみたいだけど落ち着いてくれないか。
君には、多少聞きたいんだ。
犯人とも思ってないから安心してくれ」

若手刑事はん、疑ってへんって事を言ってん。

本当なんやろうかって思うねん。

俺は、ちゃっちぃイスに腰掛けた途端に刑事はんも腰掛けてん。


俺は、疑いの目で刑事はんを見てん。


緊張しとるねんけど、そんなん言ってられへん。

「君と真鍋きららさんは、同級生だったかな」

「はい」

分かりきった質問するなぁって思うてん。

いや、最初から当たり障りあらへんのをわざと言ったんかもしれへん。

俺は、おかんが言いたかった言葉と俺の恐怖を言わなあかんような気がするねん。




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