好きやねん(押さえられへん思い)


きららさんとあいつがどっちが喋るねんと思いながら目玉をキョロキョロさせてん。


「永遠、あんた。
否定ってどういう意味。
きららさんの事、好きじゃないでしょ。
それなのにキスをしたって遊びじゃないの。
本当に最低」


俺からキスしたやったら遊びかもしれへんが俺からじゃねぇからなぁ。


あいつは、イライラしてねんけどな。

黙って何も言わへんハンカチを手に握りしめてるきららさん。



「きららさん、直美家に来て言いに来たんだ。
ほんで、どうしたいねん。
きららさんを好きにならへんし謝れって言ったら謝るがなぁ。
嘘を並べて言ってなんになんねん。
直美に聞いて貰えたら俺がきららさんに向くと思ったんか」

俺は、嘘をならべて好きになって貰いたくないねん。

きららさんがあいつ家に来たんは、俺があいつの事を好きやと知ってやろう。



自惚れか。


俺は、ちゃう。


俺は、器用じゃねぇから隠せねぇ。




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