好きやねん(押さえられへん思い)
めっちゃ、柔らかな唇を触れてしもうってん。
めっちゃ好きなあいつのな。
事故やのに殴られるって、可笑しくねぇか。
俺は、触れたいって、気持ちは、あるねんけどできひんのに。
怒ってねんけど、何か、様子が違うような気がするねん。
勘違いやんなぁ。
「ほんまにごめん。
これが事故やって、直美も分かるやろう。
そりゃ、」
俺は、言葉を濁らしてもうってん。
「永遠、無かった事にしよう。
そうそう。
事故って、言いがかりをつけて逃げようとしてるでしょ。
永遠、事故に見せかけてキスしたんやろ。
柔らかいとか思ったんじゃない」
あいつは、俺の股間をじーっと見たように感じるねん。
気のせいやんな。
「ほんまアホ丸出しでやっぱ反応してる」
俺の股間をあいつは、足蹴りして、
「はよう、学校来なかったら、足蹴りだけではすまないからね」
小悪魔のような微笑みを浮かべてあいつは、学校行く道を走ってるねん。
股間が蹴られて金槌で殴られたような痛さがジーンと響き走りたいねんけど走られへん。