好きやねん(押さえられへん思い)



あいつの何食わぬ顔が何かあるって感じるねん。


キーンコーン カーンコーン


チャイムが鳴り響きクラスの奴は、慌てて座席に座ってるのが面白いやんけ。


『え、隼人は』って思ったが教室に見当たらへん。



俺と隼人が歩いて来ても数分程度で間に合うハズやねんけど。


相談したっかったのに。



居らへん隼人を探してるねん。


教室に担任が来て、出席を取ってるねん。



「国生永遠」

眼鏡のかけた担任は、出席名簿を見ながら俺の名前を言うねん。



「あ、はい」


次から次へと担任は、名前を言ってるねん。



隼人、遅刻か。


なんでやねん。



俺は、隼人の座席をじっと見つめてん。



「羽上隼人」


来てへんのに担任は、言ってるねん。


「居ないのか」


次の名前を担任は、言ってん。




ガラガラっと教室出て言って、次の教科の先生が入って来てん。


淡々と授業が進んでるねん。


隼人が居ないのが可笑しいと思わず進んでるねん。





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