イケメン部 〜第2巻〜
シーンとなった部室の中で、ただ時計の音だけが静かに鳴り響く。



「悪いけどよぉ」



先に沈黙を破ったのは西条だった。



「俺、海空にはもう手ぇ出さねぇから」



ギロリと御影を睨みつける。

御影は、



「そうか」



ただ一言だけ言うだけだった。

きっとそれが気に食わなかったのだろう。

西条は勢いよく腰を上げ、



「てめぇ本気でコイツの事好きなのかよ!?」



ズカズカとこちらへ近寄るや否や、御影の胸ぐらを掴んだ。


そう言えば前にもこのようなことがあった。

澪和が入部してすぐの時。

澪和のロッカーを紹介しに御影と男子更衣室に入った時、西条は御影の胸ぐらを掴みあげたのだ。


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