イケメン部 〜第2巻〜
血走った目で御影を見る西条に対し、御影はいつも通り落ち着いた表情をしていた。


一体全体、その余裕はどこからくるのだろう。


御影は顔色一つ変えず、



「今更何を言ってるんだ」



抵抗する素振りも見せないまま、西条に声をかける。



「諦めたとか言ったようだが、お前はまだこいつの事が好きなんだろ?」



首だけをこちらに向け、御影が西条に問う。



「…諦めたっつってんだろ」


「だったらなんでこんな事をする必要があるんだ」


「てめぇの態度が気に食わねぇからだよ!」


「俺のどこが気に食わない」


「全部だよ!てめぇにだけは…」



そう言うと、西条は右手をギュッと握りしめた。


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