イケメン部 〜第2巻〜
「…なんだ、殴りたいのか。殴りたいのなら殴ればいい」



声色も変わらない御影。

西条は「はっ」と笑い、



「てめぇ、人に殴られた事もない癖に何強がってんだよ」



怒りに震え声で言う。



「親にだってないんだろ?エリートだもんな?おぼっちゃまだもんな?…将来の天才医師くん♡」



途端、御影がピクリと動いたのが分かった。



「…やめろ」



周りに緊張感が走る。



「ここにいる奴、誰も知らねぇよ。でも俺は知ってる。お前の家族事情だって全て」


「やめろって言ってるだろ…」


「なんでか分かるか?俺がどれだけアイツの事を思って、アイツの周りに近づく男を調べあげて…!」



澪和はブルブルっと寒気がした。

< 102 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop