イケメン部 〜第2巻〜
「すみません、部長。やはり渡せません」



キッと睨む御影。



「澪和ちゃんを危険な目に遭わせるかもしれないのに?」



妖笑を浮かべる佐々木。



「俺が護ります」


「君が卒業したあとは?澪和ちゃんを危険な状況に一人ぼっちにさせるんだよ?」


「…それは」



澪和は二人の仲が悪くなるのが嫌だった。



「わ、私、大丈夫です!一人でも大丈夫です!」



咄嗟に出た言葉がこれだった。



御影は目を見張った。



「…別れたい、と?」



少し声が震えているのが分かる。

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