イケメン部 〜第2巻〜
「まさか誠お坊ちゃまに彼女ができるとは…」



後ろの席に乗り込んだ澪和の姿を見て、運転手のお爺さんはなんだか嬉しそうだ。




……誠…お坊ちゃま…?




よくよく考えると、澪和は御影についてまだ何も知らなかった。

付き合いたてだということもあるが、それにしても御影は謎が多すぎる。

2年生の伝統部のみんなは御影の個人情報をどこまで知っているのだろうか。

おそらく誰もーーー




「すまない、待たせた。運転、よろしく頼む」


「かしこまりました」



御影は車に乗り込みすぐに運転手に声をかけ、車を発車させた。

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