イケメン部 〜第2巻〜
暫く歩き、辺りを見回すと、もう別荘も砂浜も何も見えなくなっていた。


ハッと我に返った澪和は、勢いよく腕を引き、



「離してくださいっ」



立ち止まり、西条の方を見た。


西条は澪和の抵抗に目を大きく開き、



「……悪い」



小さな声で謝罪した。

澪和は勢いよく掴まれた腕が赤くなっているのに気付き、西条を睨みつける。



あまり良くない雰囲気だった。

するとその時、



「何やってんだよ」


「「……っ!?」」



澪和の後ろから、ため息混じりの声が聞こえたきた。

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