イケメン部 〜第2巻〜
西条はその言葉に黙りこむ。

そして、ゆっくり口を開いた。



「……ってんだよ」


「あ?」


「……んなこと最初から分かってんだよ!」



西条の叫び声が強風と共に澪和の胸に届く。


楠見は、はっと嘲笑し、



「いい加減諦めろ」



そう言うと澪和の方へと近付いてくる。



「来んな!」



すかさず西条が止めに入る。

楠見は足を止めない。

澪和の腕に手をかけようとしたその時ーーー




バキッ




酷い音がした。

澪和は即座に状況を判断する事が出来なかった。

< 35 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop