イケメン部 〜第2巻〜
「い、いえ、初めてで…。城津先輩はよく来られるのですか?」



澪和は聞き出したかった。

城津とあの店員の関係を。



「そうだね、まあ、かなり」



城津は言葉を濁すと、手元に置いてあった水をクイッと飲んだ。




あの店員が注文を聞きに来たら、聞いてみようーーー!




澪和は緊張した面持ちでその時を待った。


そして、城津がベルを鳴らした。





ーーーくる!




「いらっしゃいませ。ご注文はお決まりですか?」



城津の元へ来た店員は、黒髪の女性だった。



「アイスコーヒー1つと、チーズケーキを2つ」


「かしこまりました。少々お待ちください」



澪和はガッカリした。

せっかく聞き出せると思ったのに…


澪和の落胆した表情を見て、城津は首を傾げる。



「どうした、何かあったのかい?」



澪和は慌てて頭を振った。



「い、いえ!何も無いです!」


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