イケメン部 〜第2巻〜

其ノ弍

校内を探してみたが、どこにも御影の姿は見当たらない。




ーーーもしかして、帰った?




澪和は2年生の靴箱の方へ行ってみる事にした。


御影の名簿番号など分かるはずもない。

かと言って、一つ一つ確かめていては時間の無駄になってしまう…


澪和はこっそりとスマホを取り出した。

校内でのスマホ使用は校則により禁止されている。

だが、こっちの方が手っ取り早いに決まっている。



電話の発信音が鳴る。




…お願い、早く出て………!




澪和はいつ先生に見つかるかわからない恐怖に怯えながら、靴箱の影で御影の応答を静かに待った。

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