うさこく完
ううっ…、やってしまった…。
みなと、ごめんなさい…。
「ごめん…!打ち間違えたの…。」
「もう、通っちまったじゃねーか!」
湊は少しイライラしつつも、
改札の窓口で、事情を説明し、
帰ってきてくれた。
「ったく…。」
「ほんっと、ごめん!!」
「いいよ…。心配したんだからな!」
「あー!みなとくん、!と…、うさぎちゃん!!え?あらやだ、デートなの?デート??」
遠くから赤色のコートを着たおばさんが走ってくる。
あ、、
あれは、
私達の家の前の家のおばさん…。
小さな声で言ってるのかも知れないけど、
まるぎこえだよ…。
おばさん、自分の事のように、
興奮している。
「えー!?いいじゃない!
私もそんな頃があったわぁー…!
あれは、中学二年生の時かしら…。」
★☆★☆★☆
ふー…。長かった…。
さ、デート…
「おばさんもついていっていい??
あなた達が、小さい頃から知ってるからね!私も気になるのよ!ね、いいでしょ?いいでしょ?」
有無を、言わせない口調…。
うさぎ…、
初デートから、
悪い予感しか、
致しません……。