どこでもドアがあった時
ぐうたらな僕の体をグッと上に伸ばしながらベランダへでると、太陽が照りつけた。
音の正体を探してベランダへ出たものの特にいつもと変わりはない。
少し広めの一般的な格子のベランダから下を覗けば、我先にと急ぐ社会人の群れと小さな公園。
景色もベランダも何も変わっていないけどやっぱり気になる音は消えていない。
子供の声は大きくなったり小さくなったりして何を言ってるかまでは聞こえない程だった。
まぁいいか。気になるけど、お腹すいたしなぁ。
体を逆転させて部屋を戻る方を見ると、
いつもそこにはないドアノブがあった。