その男
女三人その後


 “土曜のヨガクラスお休みのお知らせ”

 その翌週スポーツクラブのインフォメーションにそれは張り出されていた。

 インストラクターの急な都合で代行の人が見つからなかったのか、ヨガのクラスは暫くなくなるということだった。

 スポーツクラブには他にもスタジオプログラムはある。

 陽子はフラダンス、美穂はキックボクシング、芽以はヒップホップのクラスに励むようになり、恒例の土曜日の集まりはなくなった。




 梅雨が明け夏がやって来た。

 記録的な暑さを更新し続けた夏がやっとその威力を弱め、秋に自分の場所を明け渡そうとし始めた頃、ヨガクラスが再開した。

 陽子、美穂、芽以の三人が顔を合わせたのはあの時以来ぶりだった。

「久しぶりー!」

「元気だった?」

「またみんなで嬉しいね」

 一通りの挨拶を済ませると、女たち三人は会わなかった時間などなかったかのように打ち解ける。




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