強引専務の身代わりフィアンセ
今年の年明けに行われたイベント二日目に私はエキストラとして参加した。『ティエルナ』というアクセサリーブランドの依頼でだ。
若手タレントがデザインを手がけた、ということで大手ファッションブランドが新設し、とにかく話題性で売り込んでいる。
けれど私にしてみれば、デザインはどこか二番煎じ感があり、あまりこだわりも感じられず、そこまで魅力的に思えない。もちろん好みの問題もあるんだろうけど。
ブランドを立ち上げて早々に、有名俳優がプロポーズにここの指輪を贈った、ということで大きく取り上げられ、その名は広く知れ渡ることになった。
けれど、それは純粋なものではないということを業界事情に詳しい両親たちから聞いている。こうしてイベントで自分たちのブースに何人ものエキストラを派遣させ、さも人気があるように見せるようなやり方も気に入らない。
でも、仕事は仕事だ。しょうがない。それに、このイベントのエキストラをしなかったら、私はMILDの契約社員になろうとは思わなかった。
ティエルナのファンとして参加するために、ブランドの魅力などを知っておく必要がある。元々アクセサリー類には、それほど興味はなかったけれど、仕事と割り切れば話は別だ。
設立の経緯や売り出し方、商品などをチェックしつつ、他社の商品と比較することにしたのだ。
そのとき、私は『Im.Mer』の存在を知った。アクセサリーに疎い私でもMILDの名は知っている。そこが新しいブランドを立ち上げたのか、というくらいの認識しか最初はなかったのだが、商品を見て息を呑んだ。
若手タレントがデザインを手がけた、ということで大手ファッションブランドが新設し、とにかく話題性で売り込んでいる。
けれど私にしてみれば、デザインはどこか二番煎じ感があり、あまりこだわりも感じられず、そこまで魅力的に思えない。もちろん好みの問題もあるんだろうけど。
ブランドを立ち上げて早々に、有名俳優がプロポーズにここの指輪を贈った、ということで大きく取り上げられ、その名は広く知れ渡ることになった。
けれど、それは純粋なものではないということを業界事情に詳しい両親たちから聞いている。こうしてイベントで自分たちのブースに何人ものエキストラを派遣させ、さも人気があるように見せるようなやり方も気に入らない。
でも、仕事は仕事だ。しょうがない。それに、このイベントのエキストラをしなかったら、私はMILDの契約社員になろうとは思わなかった。
ティエルナのファンとして参加するために、ブランドの魅力などを知っておく必要がある。元々アクセサリー類には、それほど興味はなかったけれど、仕事と割り切れば話は別だ。
設立の経緯や売り出し方、商品などをチェックしつつ、他社の商品と比較することにしたのだ。
そのとき、私は『Im.Mer』の存在を知った。アクセサリーに疎い私でもMILDの名は知っている。そこが新しいブランドを立ち上げたのか、というくらいの認識しか最初はなかったのだが、商品を見て息を呑んだ。