理由なんて君は知らないでしょ。

「私は紗綾の恋バナとか聞いてみたいな〜...」


私がシェイクを飲みながらそう言うと、紗綾が



「恋バナ...ね、あるっちゃあるけど?」

「あるの!!?」



まさか、紗綾がこんなことを言うなんて思ってもみなかった私はシェイクをこぼしてしまいそうになる。




「まあ」

「え、聞きた〜い!!紗綾聞かせて〜!」



「また今度ね」

〜♪♪♪


紗綾がそういうのと同時に紗綾のスマホがなった。


「...はい、うん.....」


紗綾が電話の相手と通話しているが、相手はきっとお母さんだろう。


通話が、終わったのか紗綾がスマホをしまう。


「結、ごめん。海理のお迎え行かなきゃいけなくなった!」


「そっか!お母さん大変だもんね!」


「ごめん、帰るね...」


「気にしないで、うちが無理に誘ったからさ!」


紗綾には保育園生の弟がいる。


弟と言っても、異母兄弟。


小学生の時に、紗綾のお母さんが病気で亡くなってしまって...


紗綾お父さんは、今の紗綾のお母さんと再婚した。

ってのは紗綾から聞いてたけど。


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