好きって言ってほしいのは、嘘つきな君だった。
◇ 幸せな日々
6月も中盤に差し掛かった。
「あ、莉里おはよー!」
「お、舞と大志くん。今日も仲良く桐カップルですか」
「えへへー」
私と大志の関係も特に問題もなく良好。
特に喧嘩もないし、少しずつだけど "親友" から "恋人" に成長してきてると思う。
「少しは謙遜しなさいよ」
案の定、莉里からはそんなツッコミを貰うし。
少し前の私なら「桐カップル」と呼ばれる度になんだか恥ずかしくて動揺してしまっていたけど、今はもうすっかり慣れた。
寧ろ、「桐コンビ」と呼ばれていた頃よりも心地がいい。